meet22 program

ITRC meet22 プログラムの詳細です。

1 日目 (2007 年 11 月 7 日 (水))

13:45 〜 14:00

オープニング

14:00 〜 16:00

[セッション] 情報セキュリティ人材育成 担当: 岡部、高倉

  1. NPO による人材育成 -和歌山での事例から-
    上原 哲太郎 (NPO 法人情報セキュリティ研究所・副代表理事)、川橋 裕 (NPO 法人情報セキュリティ研究所・和歌山大学システム情報学センター)
    和歌山にある NPO 情報セキュリティ研究所は、住基ネット /LGWAN 稼動にかかる自治体情報セキュリティポリシー策定支援を主なミッションとして設立された団体であるが、現在その活動内容を教育機関向けのセキュリティ対策支援、一般向けのセキュリティ啓蒙活動、そして人材育成活動に広げている。本講演では NPO が行っている人材育成活動である「自治体情報セキュリティ内部監査人育成」「学生対抗 IT 危機管理コンテスト」そして「白浜 IT 危機管理塾」について紹介する。
  2. 電子情報通信学会ネットワーク運用ガイドライン検討 WG の活動の経緯と今後の展開について
    小川 賢 (神戸学院大学)
    電子情報通信学会ネットワーク運用ガイドライン検討 WG は情報ネットワークの健全な運用・利用の実現のために高等教育機関におけるネットワーク運用ガイドラインを策定し、ガイドラインの改訂、普及活動を行ってきた。2006 年度からは国立情報学研究所学術情報ネットワーク運営・連携本部が設置した国立大学法人等における情報セキュリティポリシー策定作業部会と合同で、政府機関統一基準を踏まえ各大学の実情に合わせて情報セキュリティポリシーを策定する際の参考として役立つよう、標準的かつ活用可能な情報セキュリティ規程群をサンプル規程集とその解説を提供するために活動してきた。本講演では、高等教育機関におけるセキュリティポリシーを推進するために活動してきたガイドライン WG の活動の経緯と今後の展開について紹介する。
  3. APAN Security WG の活動とアジアでのセキュリティ研究の状況
    笠原 義晃 (九州大学)
    APAN Security Working Group は 2003 年 8 月に BoF として始まり、2005 年 8 月から正式に WG となって、半年に一回の APAN 会合において定期的に Workshop を開催している。本発表では、近年のアジア環太平洋地区におけるセキュリティ関連研究トピックとして、ここ数回の Workshop における発表を紹介する。
  4. 米国における Internet2 等による セキュリティ意識向上ビデオコンテストの紹介
    岡村耕二 (九州大学)
    米国 EDUCAUSE/Internet2 Computer and Network Security Task Force、National Cyber Security Alliance および Research Channel が主催している、大学におけるセキュリティ意識向上のためのビデオコンテストについて、簡単に紹介する。http://www.researchchannel.org/securityvideo2007/
  5. 情報通信の現状と情報セキュリティ分野の人材育成について
    村上聡 (総務省情報セキュリティ対策室)
    情報通信分野の現状、政府が取組む情報セキュリティ対策等、そして ICT 環境が変化する中で求められる情報セキュリティ分野の人材像について概観する。
  6. 社会的 IT リスク軽減のための情報セキュリティ技術者・実務者育成
    砂原 秀樹 (奈良先端科学技術大学院大学)
    新しい人材育成プログラムとして標記が今年度からスタートし、ITRC のメンバーも深く関連しています。スタートに当たって、その内容を紹介するとともに、我が国における高度セキュリティ人材像、そのあり方について深く議論したい。

16:00 〜 16:30

休憩/デモ展示内容紹介 & デモ展示

16:30 〜 18:30

[セッション]JAMINA 分科会 担当: 辰巳治之

  1. イントロダクション
    JAMINA 分科会主査: 辰巳治之 (札幌医科大学)
    • 地域および医療ネットワークの問題解決型技術開発 (052301001)
    • Solution Oriented TeChnology DevelOPment for Country-side and Medical Network (Implementation of Virtual Global Network)
    • 総務省: 戦略的情報通信研究開発推進制度 (SCOPE)
  2. SCOPE ネットワークの医療系アプリケーション: ICT 利用地域医療支援
    明石浩文 (札幌医科大学総合情報センター 副所長)
  3. 地方のインターネット通信品質向上に資する設計手法 VGN への応用
    大石憲且 (ネクステック株式会社 代表取締役)
  4. 終点アドレス情報のみでの経路制御を行う IPv6 マルチホームの提案
    藤川 賢治 (ルート (株))
  5. -地域及び医療ネットワークの問題解決型技術開発- SCOPE 実証実験事例報告
    新見 隆彦 (札幌医科大学大学院医学研究科生体情報形態学)
  6. 戦略的防衛医療構想 ver 2.0 の実現にむけて: ネットワーク?、情報?、コミュニケーション?、心?
    辰巳治之

18:30 〜 20:30

夕食 (懇親会)

20:30 〜 22:30

[学生セッション] 学生発表 担当: 岡村耕二

  1. CDNにおけるミラーサーバのコンテンツ同期状況の改善手法に関する研究
    岩佐宗幸 (九州産業大学)
    CDN におけるミラーサーバの中には、コンテンツの同期が出来ていないサーバが存在するという問題がある。本研究ではコンテンツ同期状況の改善を目的とし、部分ミラーサーバを用いることを提案する。本発表では、実際に運用されているミラーサーバのコンテンツ同期状況の調査結果を報告する。また、利用者の利便性に着目し、取得したいファイルを保持するミラーサーバを自動選択するシステムの実装について述べる。
  2. 財産比べプロトコルを利用した Shibboleth の認可決定モデルの提案
    高木俊宏 (京都大学)
    本発表では、連携アイデンティティを実現する SAML ベースの仕様である Shibboleth の下での属性交換の拡張を提案する。従来の Shibboleth では、ユーザの属性交換において必要以上に詳細な属性情報を SP へ提供する危険性があった。そこで先行研究においてユーザの属性が満たすべき条件を SP から IdP へ提示し、IdP から SP へ条件の判定結果を“true/false/unanswerable”として伝えることによりユーザの認可に必要な属性情報を交換する手法が提案されている。しかしこの手法では、SP の認可の条件の基準が IdP に漏れてしまうという問題がある。本発表では、条件の判定に財産比べプロトコルを適用することで SP が認可の条件にどのような基準を設けているかという情報が IdP に漏れないような認可の仕組みを提案する。
  3. SCTP を用いたリアルタイム型ストリーミングシステムの構築
    前田朋孝 (京都大学)
    トランスポート層の次世代プロトコルである SCTP を用いてリアルタイム型ストリーミングシステムを構築したいと考えています。これによりトランスポート層の拡張および切れそうだというメッセージを事前に送ることでとぎれないリアルタイム性を持ち、かつ SCTP を用いることで移動可能な系端末を用いたストリーミングシステムができます。
  4. Information Sharing Web Service
    岡田満雄 (京都大学)
    近年、Web は世界中の人々に利用され、莫大な量の情報を共有すると共に最大のプラットフォームの地位を築きあげ、実社会での情報のやり取りにも変化をもたらしている。ユーザは莫大な情報の中から特定の情報を選別するためには、ユーザに情報検索などのリテラシーやスキルが求められる。しかし、他人からの情報提供により、検索では得ることが出来なかった情報を得ることが可能になる。その結果 Web 社会と現実社会のギャップを埋めることにより、さらに現実に近い精度の高い情報共有が可能になる。
  5. SkipGraph のマルチキー拡張の紹介
    小西 佑治 (大阪大学大学院情報科学研究科)
    SkipGraph は分散ハッシュテーブルとは異なる側面をもつ構造化オーバレイネットワークである。しかし、各ピアが単一キーしか保持しない状況が前提となっており、これは実際の利用時に想定される状況とは異なる。そこで我々は、各ピアが複数キーを保持可能とし、それに伴い生じるルーティングのホップ数増加問題を解決する SkipGraph のマルチキー拡張を既に提案している。本発表では SkipGraph やそのマルチキー拡張の紹介、およびシミュレーションや PlanetLab にて提案手法を評価時に困ったこと・得られた知見等を述べる。

2 日目 (2007 年 11 月 8 日 (木))

9:00 〜 11:00

[セッション] NGN 分科会 担当: 大崎博之

  1. Availability of US R&E network – viewpoint from IGP –
    小林 克志 (産総研)
    US R&E ネットワークである Abilene では計測基盤を Abilene observatory として提供してきた。そのなかで IGP 情報データセットも提供されている。このデータセットを解析したのでこれを紹介する。
  2. オーバレイネットワークによるスケーラブルなフロー品質制御方式
    藤田 範人、浜 崇之、地引 昌弘 (NEC)
    オーバレイネットワークを用いたフロー単位の品質制御方式とその実装について述べる。提案方式は拡張トランスポートプロトコルによる仮想リンク品質制御、オーバレイ QoS ルーティングによる輻輳回避機構を備える。特にオーバレイ QoS ルーティングについて、スケーラビリティ向上方式およびその評価結果について詳細に示す。
  3. FSIM: 大規模ネットワーク性能評価のためのフローレベルシミュレータ
    作元 雄輔、浅井 亮太、大崎 博之、今瀬 真 (阪大)
    大規模ネットワークの性能評価のための、フローレベルシミュレータ FSIM (Fluid-based SIMulator) を提案するとともに、実装した FSIM を用いてその有効性を検証する。フローレベルシミュレータ FSIM は、従来のフローレベルシミュレータよりも高精度かつ高速なシミュレーションが可能であるという特徴を持つ。シミュレーション精度の向上のため、より高精度な流体近似モデルを採用する。また、シミュレーション速度の向上のため、フローレベルシミュレーションで用いられる、微分方程式の数値計算アルゴリズムを高速化する。さらに、フローレベルシミュレータ FSIM は、既存のネットワーク性能評価ツールとの高い親和性を実現する。また、実装したフローレベルシミュレータ FSIM を用いた実験を行い、FSIM のシミュレーション速度、精度、メモリ使用量を評価する。その結果、フローレベルシミュレータ FSIM は、従来のフローレベルシミュレータよりも高い精度を維持しつつ高速でかつ低メモリ使用量でシミュレートできることを示す。
  4. 無線ネットワーク容量を最大化する通信距離の導出
    時任 宏、笹部 昌弘、中野 博隆 (阪大)
    無線アドホックネットワークでは、領域内におけるノード数の増加にともない、電波の衝突によるネットワーク容量の低下が問題となる。特に、送受信ノードが互いの送信電力範囲内に存在しない場合には、他のノードを経由して情報を交換するマルチホップ通信が必要となり、その場合にはホップ数の増加に伴いスループットが低下してしまう。限られた電波資源を有効に活用するための方法として、送信ノードが通信範囲を調整することにより、領域をノード間で空間的に分割することが考えられる。その際、次ホップのノードまでの距離を通信距離とすることができれば、ネットワーク容量の大幅な改善が期待できるが、他ノードとの距離を高精度で計測することは困難であると考えられる。そこで本研究では、すべてのノードが均一な通信距離を用いた場合に、領域全体のネットワーク容量を最大化する通信距離を解析とシミュレーション評価により明らかにした。その結果、ネットワーク容量を最大にする通信距離はノード密度に依存し、ネットワーク容量の最大値はノード密度に依らない値をとることが明らかになった。さらに、通信範囲の調整を行わない場合と比べて1.8倍のネットワーク容量を実現できることを示した。
  5. Almost-all Optical Router for Tbps Backbone with Practical Optical Buffer
    太田昌孝 (東工大)

11:00 〜 13:00

昼食/ITRC 幹事会/デモ展示

13:00 〜 15:00

[セッション] IHK 分科会 担当: 太田昌孝

  1. ニコ厨によるニコニコ動画紹介
    藤川 賢治 (ルート)
  2. 有線放送におるインターネットコンテンツの利活用について
    真野 浩 (ルート)
  3. 国会審議のインターネット配信とフェアユース
    著作権法改正に向けた私的録音小委員会中間整理
    太田 昌孝 (東京工業大学)

15:00 〜 15:30

休憩/デモ展示

15:30 〜 17:30

[特別セッション] 担当: PC

日本版 SOX 法 (金融商品取引法の内部統制規定の通称) とインターネットとの係わりについて
2008 年 4 月から、上場企業を対象に日本版SOX法が適用されます。内部統制への関心が高まり、情報セキュリティとの兼ね合いで、IT の経営への期待も高まっていますが、社会基盤のひとつとなっているインターネットとの係わりについては、あまり議論されていません。日本企業でニューヨーク証券市場に上場し、いち早く米国 SOX 法の対象企業となった京セラ様の取り組みを紹介して頂き、その事例を踏まえて、今後のあり方について議論したい。

  1. 京セラグループの企業改革法 (SOX 法) への取り組みについて
    上原 始氏 (京セラコミュニケーションシステム (株) 内部監査室)
  2. IT 統制における導入事例 -ネットワークセキュリティ対策の重要性-
    内山 英子 (京セラコミュニケーションシステム (株) セキュリティ事業部)

17:30 〜 17:45

休憩/デモ展示

17:45 〜 18:45

[テクニカルセッション] デモ展示説明 担当: PC

  1. Secure and Optimize from Within
    ワールドビューテクノロジー & GIGAFin 社
  2. L2 + コンパクトセキュアギガスイッチ「DGS-3200-10」のご紹介
    武末 崇 (ディーリングジャパン社)
    ディーリンクジャパン株式会社は、D-Link Unified Endpoint Security Solutionを提唱した L2 + コンパクトセキュアギガスイッチ「DGS-3200-10」を展示いたします。ネットワークの出入り口であるエンドポイントに設置するだけで強固なセキュリティを実現します。エッジで利用できる低価格、かつ簡単設置でネットワーク全体のセキュリティを高め、PC 検疫ソリューション、様々な認証方式にも対応、内部統制にも効果あります。

18:30 〜 20:30

夕食/デモ展示

21:00 〜 22:30

[BOF] Meet23 以降の活動検討 BOF 担当: PC

  1. Meet23 以降の活動検討 BOF
    運営委員会で議論仕切れなかった今後の活動について、より多くの方の知恵を借りたい。

3 日目 (2007 年 11 月 9 日 (金))

9:00 〜 11:00

[セッション] 地域ネットワーク活動分科会 (RIBB) 担当: 中川郁夫

  1. MPLS-IX におけるマルチラテラル相互接続の実現について
    楠田 友彦 (インテック・ウェブ・アンド・ゲノム・インフォマティクス株式会社)
    MPLS-IX において Route Server によるマルチラテラル相互接続を実現する仕組みについて提案する。この仕組みを用いることで、ユーザは、MPLS や BGP の設定を変更することなく相互接続を自動的に拡大することが可能になるため、ユーザの運用負荷を大幅に抑えることができる。
  2. 地域コンテンツと次世代ネットワークのありかた
    馬場 聡 (北海道総合通信網株式会社 ネットワークソリューション部 部長)
    地元放送局と協業した「教養講座のネット配信」や「Podcasting」といった北海道におけるコンテンツ流通の取り組み、IX など地域網実験、NGN や地上ディジタル放送、ユビキタスなど事業環境の変化に直面する地域通信事業者の実態などを例示しながら、情報インフラの視点を含めて、高度利用および流通の最適化を意識した「地域(北海道)におけるコンテンツのありよう」について述べ、発信者、受信者双方の立場で地域の振興について考えたい。
  3. 未定
    中川郁夫 (インテック・ネットコア)
  4. 地域コンテンツのビジネスモデルについて
    菊池 豊 (高知工科大学)
    地域活性化やインフラ整備促進の観点より地域コンテンツが充実してそれが流通することが望ましい。しかしながら、地域コンテンツは必ずしも充実していない上、特定のキーマンや助成金に依存する傾向にある。これを是正するためには、参加主体が経済的な観点から関与し継続性のある社会的枠組みを構成する必要があると考える。我々は、この課題に対して 2 年間のプロジェクトを通して解決を試みる。今回は活動の 1 年目の中間報告を行い、会場と議論を行いたいと考える。

11:00 〜 12:00

クロージング

問い合せ先

PC

  • 松井博也 (CSK)
  • 岡村耕二 (九州大学)

LA

  • 上原哲太郎 (京都大学)
  • 古村隆明 (京都大学)

その他、本研究会に関しての問い合せは、質問フォームで受け付けています。